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>Weekly 10.13 OYAJI  OYAJI Hot-DogPRESS認定スゴイオヤジ・インタビュー #2 伊藤隼也さん(医療ジャーナリスト)カメラマンからの転身は父親を医療事故で亡くしたのがきっかけでした。

一貫して求め続けてきたこと、それが情報公開
 やがて伊藤隼也さんはフジテレビの朝の情報番組『とくダネ!』で医療問題をめぐるシリーズを担当するなど、テレビをはじめとしたさまざまなメディアでの活躍が増えていく。市民運動家から医療ジャーナリストへと、伊藤さんの肩書きは変わっていった。それとともに、記者クラブと対立するなど、ときには既存のジャーナリズムとの軋轢もあった。患者や被害者の側から、さまざまな利害関係うずまく「医の闇」の中に徒手空拳で躍り込んだ伊藤さんだ。むべなるかな、である。だが一方で、その自由でユニークなポジションが、こんどは医療の世界にかずかずの新風を吹き込むことになっていくのである。
──昨年の新型インフルエンザの国の対策を総括する会議のメンバーだったと聞きましたが。
伊藤はい。厚生労働省の主宰したインフルエンザ対策総括会議のことですね。僕も委員として参加したのですが、会議ではサイエンスがサイエンスとして正しく議論されない部分もあるという残念な側面もありましたね。日本で政策などを決定するような立場にいる人たちは、利害関係者が多いので、どうしても発言にバイアスがかかる。だから、利害関係の無い僕のように自由にものが言えないんですね。そういう意味では、こういう存在は貴重だと自分でも思いました(笑)。
 このインフルエンザ対策総括会議でも、報告書をまとめる段階で、国が進めた水際対策については有効だったという結論が異論なく通りそうでした。でも、それは実際には有効だったかどうかは科学的には明らかじゃないんですね。だから、僕は「根拠は明らかじゃない」とはっきりと報告書に書くべきだと主張して、結局、それが通りました。僕が利害関係者じゃなかったからこそ言えたことだと思います。
 日本人もメディアも、医師などの専門家を盲信し、過大に期待するようなところがあります。それは、ある意味、とっても危険です。専門家が発信する情報には、驚くような間違いも意外なほど多いんです。
──そうなんですか!?
伊藤だから情報公開が大事になるんです。親父を亡くしたときから僕が一貫して求めて続けているのは、ただそれだけなんです、情報公開なんです。
──今後、どのような仕事をしていく計画ですか?
伊藤たくさん進行しています(笑)。たとえばいま、歯科医療の新しいネットワークを作ろうという仕事に関わってるんです。いま、顕微鏡歯科というマイクロスコープと呼ばれる顕微鏡(外科手術用などに使われる顕微鏡のこと)を使った歯科医療をしている歯医者さんのグループがいるんです。口の中を何倍にも拡大して見られるから、肉眼では見えない小さな病変もきちんと目で見ながら治療できるわけです。当然ですが、治療の質と精度が格段に高くなります。この顕微鏡歯科医一人一人の技術評価を伴ったネットワークを患者さんのためにこれから立ち上げようとしているところです。顕微鏡治療のすごいところは、その映像が全部ハイビジョンで録画できることです。その結果、密室だった歯科医療の質を客観的に問えるようになると同時に、患者さんにとっては治療のヒストリーを明確に映像で残せることになるんですね。
──ポジティブな面の仕事ですね。
伊藤そうですね。それから最近、『治せる認知症』という本を出したんですが、認知症の中には治せる可能性のあるものが少なからず存在します。これは驚くことに、お医者さんの中にも案外この事実を知らない人がいるんですね。
 父を亡くした僕が父親がわりに思っていた人が怪我をして、3週間後ぐらいから認知症のようになってしまったんです。後にわかったことなんですが、実際は外傷などが原因で脳が圧迫され認知症状がでる慢性硬膜下血腫という病気でした。それを病院が見抜けず、老人だから認知症と判断して精神科に通わされ、結果、ご家族は大変に悲しい思いをしたことがあるんです。そのケースから、こういった認知症などにも関心が向いて、調べ始めた。そうしたら、INPH(特発性正常圧水頭床)という治せる認知症があり、その方面のすごいスペシャリストの医師がいて、いまは治療機器などがとても進歩しているので、正しいスクリーニングと治療をすれば画期的に治せるという事実を知ったというわけなんです。
──これもポジティブですね。
伊藤ネガティブケースにもたくさん取りかかってますよ。
──たとえば?
伊藤うーん。内緒です(笑)。
伊藤隼也さん(医療ジャーナリスト)
伊藤隼也さん(医療ジャーナリスト)
伊藤隼也さん(医療ジャーナリスト)
日本は医療後進国になりつつある
伊藤日本医療の大きな問題点は、医師や看護師などのマンパワー不足や医療費など以外にもシステムとして大きな問題を抱えています。例えば、患者にとって重要な医療の質という側面などでも悪貨が良貨を駆逐してしまっているところがあるにもかかわらず、それを制御するシステムがほとんどないことですね。
 いわゆる医療のクォリティ・コントロールや地域の救急医療システムなど、医療のグランドデザインという命題を国家が責任を持っておこなっているとはとても言えない国です。
 また、日本の医療はアジアの中でもどんどん遅れています。たとえば抗がん剤などでも、世界中で使われているものが、「北朝鮮と日本だけ使えない!」というように揶揄されるドラックラグの問題です。台湾、韓国、シンガポールなどの中で、どんどん日本は医療後進国になりつつあります。不幸な事にそういう状況を国民が知らない。いつまでも、世界の一流国だと思っている。特に韓国などは、国を挙げて医療におけるドラスチックな展開を推進しています。日本は政治主導が極めて遅れています。いつまでたっても医療は施しの延長で医療費全体も低い。また、グローバルな産業育成的視点を持たずに、医療界や学会も護送船団方式で内向きの理論で動いている、結局、専門家は誰も世界に通用する質の高い医療をつくりだそうとしない。研究費の配分など本当に酷いものです。だから、優秀な人材はみんな海外に出て行ってしまう。
──ちょっと怖いですね。
伊藤怖いですよ、特に患者には。たとえば大都会の救急医療は大きく破綻してると思って間違いない。必要なときに救急車を呼んでも、救える事例でも救われない可能性が大いにある。実際、これらには驚きのデータがたくさんあります。それもこれも、国や都道府県が医療のグランドデザインを責任を持って描くことをしないで、医療関係団体との利害調整ばっかりやって来た結果です。たとえば東京で、夜間に自転車などで単独事故を起こしてどこか骨折しても、受け入れて直ちに治療が可能な病院はほとんどないのが実情ですよ。
──……え、そうなんですか!?
伊藤実は一昨年に僕のスタッフが身をもって経験しました。特に高齢者だったら、どこも引き取ってくれない可能性がさらに高くなる。それが大都会の現実です。
──そういえば、伊藤さんは救急医療のドキュメントで賞を取りましたよね?
伊藤「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞」ですね。東京の妊婦さんのたらい回し事件を週刊文春で連載したんです。この賞をもらったときはビックリしましたね。そのとき初めて、オレってやっぱりジャーナリストだったんだと実感しました(笑)。仲間が評価してくれるというのは考えたこともなかったから、ひじょうに嬉しかったですね。かつてカメラマンとしてファインダーの中でばかり考える感覚的な脳の持ち主だった僕が、シビアなジャーナリズムをひたむきにやってきたんだってことに、そのときは自分ながら驚きましたね。
──そういえば、お父さんの医療事故の問題は解決したんですか?
伊藤解決していないですね。裁判を起こしたんですが、事実は結局明らかになりませんでした。客観的な証拠はやっぱりほとんど医療側にあるので、なかなか解明は困難なんです。また、死因とは全然関係のない相手側からの家族への人格攻撃のような主張にも呆れました。でも、解決しなかったことがいまの僕を生んだのかもしれないですね。もしも、そこであっさり解決して勝訴でもしていたら、医療に興味をなくしてしまったかもしれませんから。
 当初は「素人がなにを言ってる」だの、「エロ写真家が黙ってろ」だの、さまざまな嘲笑や誹謗も聞こえてきたという。本人は「今でもありますよ」と笑いながら語るが……。そんな伊藤さんも前述したようにいまや国の会議などの委員も務める。「ひたむきで真っすぐであることが、いろんなことを可能にするんだということがいまようやくわかった」と伊藤さんは言う。自身の父の死以来、駆け抜けてきた日々を振り返ったときに、そのことを強く思うという。スゴイオヤジである。
伊藤隼也さん(医療ジャーナリスト)
伊藤隼也さん(医療ジャーナリスト)
医者も知らない?治せる認知症!

『治せる認知症』(宝島社)は伊藤さんの最新作。監修は桑名信匡・東京共済病院院長

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